アニメの読み方

異生物としてのキュウべえ

話題沸騰中のアニメ「魔法少女まどか☆マギカ」。非常に語り口が多い作品ですが、今日は魔法生物キュウべえの生態について少し考察してみようかと思います。 キュウべえの目から見た世界 第6話で明らかになった魔法少女になることの本当の意味。少女の魂をソ…

ストライクウイッチーズ2第6話「空より高く」の脚本を語ってみる

ストライクウィッチーズ2第6話「空より高く」の具体的な良さについても少し語っておこうかなと。 ストライクウィッチーズシリーズというのは基本的には演出が強いアニメで、それは改めて1期を通してみても変わらない印象だったんですが、1期と2期を比較…

ガンダムを読む

はてなはブログパーツが貼れなくて困ったなあと思っていたのですが、玖足手帖さん(id:nuryouguda)のご厚意でリンクを貼らせて戴きました。どこで見ても同じと言えば同じですが、せっかく見るならガンダム好きの人のサイトで見たいですしね。いずれはてなが対…

「脱出」を読む

なんという美しい物語なんだろう。ガンダムにたどり着いたアムロが、その力でもってクルーを導く流れで涙を押しとどめることが出来なかった。生き抜く。生き抜こうとする意志。スポンサーのごり押しで設定されたガンダムの合体機構すらも取り込んで、なんと…

「宇宙要塞ア・バオア・クー」を読む

事態は一気に最終局面へ。自らの知覚と、周辺状況からジオンがソーラーレイを使用したことを皆に伝えるアムロ。グレートデギンの沈黙を伝えるジオン兵たちはアムロと同じものを知覚したのだろうか。それは多くは語られない。 指揮系統を失いながらも当初計画…

「光る宇宙」を読む

宇宙と書くとソラと読んでしまうのがガンダムオタクの悲しい性ですが、このサブタイトルは普通に「ひかるうちゅう」です。よく間違えます(笑)。 「あなたの来るのが遅すぎたのよ」。ララァの物語はここに集約される。しかしララァはシャアと出会わなければ…

「エルメスのララァ」を読む

…いやあ面白い。何を今さらではあるが、25分間画面に釘付けになってしまった。作画なんて酷いもんだし、中盤〜終盤の群像劇の深みもそれほどあるわけでもないのだけれども、とにかく圧倒的に面白い。映像のリズム、テンポが素晴らしいのだなあ。語られる内容…

「ニュータイプ、シャリア・ブル」を読む

ソロモンを襲うララアのエルメス。その思念を感じ取るものは少なくないことが描写される。名もなき兵たちが「またララだ」といい、ミライもまた何かを感じ取る。一方でブライトはそれを殺気のようなもの程度にしか受け止めず、またシャアもララァのそれを「…

「再会、シャアとセイラ」を読む

シャアとセイラの芝居がかった会話は笑っちゃいけないと思ってても思わず笑ってしまうなー。こういう台詞を真顔で言うのがシャア・アズナブルという男ですね。その会話をブライトが傍聴しているという状況がますますおかしみを誘います。しかしあの金塊の出…

「テキサスの攻防」を読む

丸ごと一本マ・クベの為に用意されたかのようなエピソード。何故ここでマ・クベ?と思わなくもないけど、おそらくは元々のプロットであればもっと見せ場があったキャラなんだろうとは思う。アムロのガンダムと対峙して生き延びて再戦を果たしたのは、シャア…

「恐怖!機動ビグ・ザム」を読む

スレッガーは生きて返ってきたらどうするつもりだったのだろう。そんなことを思います。「母の形見の指輪」というのはその言葉を額面通りに受け取るのは難しい。男が母から指輪を預かるというシチュエーションは想像することが出来ないわけではないが、それ…

「宿命の出会い」を読む

この回もまたやりたい放題!ララア!ララア!いったいこの少女が何者で、これから何が起きるのかということは一切語られない!第一声が「かわいそうに」。そして「美しいものが嫌いな人がいて」のリフレイン。さっぱり意味が分からないけれどもあまりに叙情…

「コンスコン強襲」を読む

濃いなあ。このころにはもう打ち切りが決定していたのかな。地上編でのスポンサーにおもねった表現は影を潜め、様々な人間模様が幾重にも折り重なった大人のドラマが展開していく。それにしてもブラウ・ブロのデザインの地味なことよ。しかもこの回ではその…

「ソロモン攻略戦」を読む

趣味的な、あまりに趣味的な大規模艦隊戦の緻密な描写。記録映画のように淡々と状況が進む中でカイのぼやきでもって視聴者が状況に置いてけぼりにされないギリギリの配慮をしている印象ですね。突撃艇パブリクが、描写されている限りただの1機も帰還できてな…

「強行突破作戦」を読む

前回に引き続き、クルーの体調や精神衛生に気を配るブライトさんがまるで出来る管理職のようです(笑)。これだけ堂々と振る舞ってもらえると周囲も安心できるというもの。その一方で明らかに挙動不審なセイラに皆が気を遣ってる様子もなかなか味わい深いも…

「ザンジバル、追撃!」を読む

順調に遅れていますが気にせずに行ってみましょう。ジャブローでの密閉作業も終え、ついに宇宙へと舞い戻ったホワイトベース。辞令を受け取る場面で、この戦争の終結点がソロモン攻略で、もしそれが成功したら「ジオンは和平を持ちかけてくる」と言い切って…

「小さな防衛線」を読む

今までなし崩し的に同行してきたカツレツキッカの3人を、物語の最後まで連れて行くための倫理的な釈明のための1話、と見るのが正しいですかね。ホワイトベースという共同体が軍隊に組み込まれるという段で、それでも家族的なつながりを維持するためにはこの3…

「ジャブローに散る!」を読む

アマゾンの動植物の描写にやたらと力の入った29話「ジャブローに散る!」。アムロの脳波検査であるとか、後半戦に向けての伏線がいろいろと仕掛けられていますね。 映画版のクライマックスであるジャブロー攻撃ですが、こうしてみるとわりと場当たりな作戦だ…

「大西洋、血に染めて」を読む

少し間が空いてしまいましたが、追いかけていきましょう。 アバンタイトル、ミハル・ラトキエがスパイを生業とする少女ではない、ということを敢えて強調していますね。このエピソードのテーマを良く表していると思います。 お約束のドッキング練習シーンでG…

「女スパイ潜入!」を読む

アムロ先生のメカニック講座から始まる今回。みな妙ににこやかに講義を聴いてる中で、周囲が軍隊に染まっていくことにたまらない違和感を抱くカイの描写が光ります。 黙ってホワイトベースを降りるカイを、誰も止めないという描写も良いですね。先週にレビル…

「復活のシャア」を読む

さて、ベルファスト編…ミハル3部作の1本目です。ミハルについては正直あまり冷静に語る自信がない。それくらい深く心に刻まれ、幼い日に衝撃を覚えた…今になるまで繰り返し繰り返しガンダムを観ることになったのはこのエピソードのせいだといっても過言で…

「オデッサの激戦」を読む

あれよあれよと事態が進行していくオデッサ作戦。序盤のジュダックとエルランの捕縛劇がちょっとサスペンス調になっていて面白いですね。関係ないけど、ビッグトレーの上にちょこんと止まるGアーマーがなにかちょっとかわいい(笑)。 なんだかドムをホワイ…

「迫撃!トリプル・ドム」を読む

宇宙から黒い三連星が降りてくる今回、彼らがかつてルウム戦役でレビル将軍を捕虜にした勇士であることが語られたりしていますね。その三連星とマ・クベのやり取りがなかなか興味深い。豪放磊落な風情でなれなれしく接するガイアを疎ましく思うマ・クベの態…

「マチルダ救出作戦」を読む

補給物資が困窮しすぎて逆に緊張感がゆるんでいる艦内の様子からはじまるのが印象的な「マチルダ救出作戦」です。 先回に引き続きブライトから指揮官を引き継いだミライと、セイラのブリッジでの駆け引きが緊張感があって面白いのですが、これは別にセイラさ…

「マ・クベ包囲網を破れ!」を読む

あれだけ損耗の激しかったランバ・ラルとの激闘を乗り越え、わりとのんびりと敵の鉱山基地を攻撃したりしているホワイトベース一行。行きがけの駄賃なのかもしれませんが、もうこの時点でブライトさんの判断力が鈍ってたんじゃないかという気もします。過労…

「激闘は憎しみ深く」を読む

まずサブタイトルが素晴らしい。砂漠に風吹きすさぶ中、明らかに戦力不足な中でラルの仇討ちを誓うハモンの心情がくっきりと浮かび上がる。身を清め、軍服に身を包むハモンの決死の覚悟が痛いほど伝わってくる。生きては戻らない。これは戦争ではなく、私情…

「死闘!ホワイトベース」を読む

ランバ・ラルの強襲が失敗に終わるこのエピソードですが、よくよく見ると結構この作戦というのがよく分からない。ちょうど今月のガンダムエースでトニーたけざき先生がこの回の解説漫画を書いていましたが、ラルが何を勝利条件にしていて、どこでしくじった…

「ランバ・ラル特攻!」を読む

面白いー!思わず見入ってしまった。何このアニメ凄く面白いんですけど。これは人気出るの分かるなー。というくらい面白さの質が一段アップしてますね。1話以来の作画の安定した回というのもあるんですが、ひとつひとつのカットが実に丁寧に描かれていて、…

「灼熱のアッザム・リーダー」を読む

シュールだ。この18話を一言で表すとこうなるかも。何かこう、全体に違和感のある光景が続くエピソードです。それはSF考証として変ということではなく、日常の中に非日常が紛れ込んだ不思議な絵が多いんですよね。 異様な面体のジオン軍戦艦グワジン。UFOさ…

「アムロ脱走」を読む

ものものしいサブタイトルですが、熱心にガンダムの戦闘シミュレーションを研究している冒頭のアムロには不穏な雰囲気は微塵もありません。ここから何がどうなって脱走することになるのか想像が出来なくて、なかなか上手い掴みです。わりと唐突気味なサービ…