カレンの手の力強さ

手つなぎのシーンはR2第7話「棄てられた仮面」にもありましたね。皇 神楽耶の主導で、CC、カレンというルルーシュをめぐる恋敵?の3人が手を重ねるというシーン。何気ない場面ではありますが、コードギアスという作品が手つなぎの意味を重くとっている事を考えるとなかなか、意味深です。

このシーンを見て気付くのは、カレンの手が、他の2人の手に比べてとてもゴツいんですよね。特に、普段のカレンのシーンで手のゴツさが強調されるような事はないのに、このシーンのカレンの手はやたらと力強く、男らしい手をしているんです。

アニメと言うのはそもそも作画担当者が複数いて、シーンごとの細かい絵の差異は視聴者が勝手に補完して“同じもの”として読み取ってしまうんですよね。ですけれども、このシーンのような、3人の手が同時に折り重なって、大映しになる場面であれば、それぞれの手の形の違いという形でそこに演出意図を込める事が出来るんですね。

この1話前、「太平洋奇襲作戦」において、初めて駆る紅蓮可翔式を見事に操り切ったカレン。敵軍から驚嘆の声が上がるほどのその熟練の動きを身につけるために、いったいどれほどの努力があったのか。

華奢な女の子の手から、力強い戦士の手へ。ほんの一瞬のシーンですが、そこに、描かれていない時間に、思いを馳せてしまいます。