ニコニコ動画は高画質モードに対応しなくていい
YoutubeにHDサイズの高画質モードに対応した事が話題になってますねー。
http://jp.youtube.com/watch?v=zlfKdbWwruY&fmt=22
確かにこれは凄い。ネット上の動画配信もついにここまで来たかと感慨深いものがありますね。とはいえ、HD画質って個人ユースでは明らかにオーバースペックなんですよね。さっそく地デジソースのアニメオープニング動画などがアップされている模様ですが(笑)一通り感嘆したあとで、繰り返し試聴するかというと…うーん。どうなんでしょう。そもそも、まともに再生しようと思うとそれなりのスペックのパソコンが必要になってくるんですよね。そこまでこだわりのある試聴者というのはまだ少数派という問題もある。
敷居さんは、コメントがないからニコニコ動画とは住み分け出来るよね、みたいな話をされていますが、仮にYouTubeにニコニコライクなコメントがつけられるようになっても、思うほどには移住は起こらないんじゃないかと思うんですよね。実際、最近少し話題になっているぱらすて*1なんかを覗いてみても、高画質動画がいくつか転載されているものの、コメントはそれほど盛り上がっている様子はない。あと、ある程度以上の画質を超えちゃうと、動画の内容よりも画質に対するコメントばかりになっちゃうんですよね、不思議と。
ニコニコ動画に求められているのは快適さ
動画にコメントをつけて盛り上がるには、画質はほどほどでいい。ちゃんと、画面の中に何が映っているか判別できる程度の画質ならそれ以上のものは求めない。それよりもスムーズに快適に動画が試聴できることのほうがずっと重要。視聴者としてはそんな人が大多数なんじゃないかと思うんですよね。作り手としては、せっかく丹精込めて作った動画なんだから綺麗な画質で見てほしいという気持ちもあるとは思いますが、それはコメントなしでじっくりと一人で見る手段があれば、充分ですしね。
エコノミーモードの問題点
とはいえ、快適さが確保できれば画質はどうでもいいかといえば、それはやはり限度がある話で。例えば西岡Pが下のエントリでニコニコ動画の通常モードとエコノミーモードの画質の比較をされてるんですが、
ブロックノイズずるずるの滲んだような画質になってしまっている。いくら回線節約のためと言っても、これではさすがに動画作者さんが報われない。もうちょっと工夫して、低ビットレートでもそれなりに見られるようにするような努力は、是非ともしていただきたいな、と。
高画質は追い求めるとどこまでも際限がなく、そして突き詰めれば突き詰めるほど、作り手も視聴者も、それを享受できる層はどんどん小さくなってしまう。それはやっぱり“みんなで楽しむ”ニコニコ動画には向かない方向性だと思うんですね。高画質の動画を見られるのはそれはそれでやっぱり楽しいし、喜んじゃいますけれども、あくまで他所は他所ということで、ニコニコ動画には快適さとほどほどの画質でいて欲しいですね。