はてなブックマークはこわくない
そこで簡単にネガコメから自分を守れる方法を推薦したい。非常に単純なことである。たぶん、あらゆるネガコメ対策のなかでも最も単純だろう。
つまり、読むな、ということだ。どんなひどいネガコメであれ、読んでしまうから傷つくのであって、読まなければどうということはない。
http://d.hatena.ne.jp/kaien/20081214/p3
ひとつの考え方ではある、と思います。積極的にアクセス数を伸ばす意図がなく、かつはてなダイアリー以外のブログサービスを使っている人ならば一定の効果はあるでしょうね。アクセス数を気にしないのであればアクセスカウンターも取り外してしまえばなお有効ですね。まずブックマークの存在に気づくことはなくなるでしょうから。
とはいえ、やはりブログを書く以上アクセス数が増えるのは嬉しいものです。自分の書いたものが人にどう思われているのだろう、どう読まれているのだろうというのは、ブログ子としてはどうしてもやっぱり気になってしまう。見た結果傷ついたりがっかりしたりするかもしれないけど、そうじゃないこともあるかもしれない。その誘惑に打ち勝つのもやはり強さを求められてしまうんですよね。
見ないリスクと見るコスト
ところで私は2chは見ません。何度かのホットエントリに入った記事や、ニュースサイトさんに取り上げられた記事の中には2chでネタにされたものもあるとは思うのですが、わざわざそれを手繰ってどんなコメントをされているのか確かめようとは思わないんですよね。何故かといえば、そこに辿りつくのに費やすコストに対して見返りがあまりにも期待できないからなんですね。
2chからアクセスがあることはリファラからわかりますが、そこを辿ってもリダイレクトページにしか行き着かないんですよね。多分まあいろいろ調べる方法はあるとは思うんですが、元の記事に辿りつくにはだいたいのスレッドを見当つけるなり、Googleでエゴサーチするなりといった手間をかけないといけない。底までする価値があるとはまあ思えないので、大概スルーします。
それがはてなブックマークの場合は、記事の横にちょこんと付いたリンクをクリックするだけで辿り着けてしまう。辿り着くコストがとても低い。これで見るなというのはちょっと酷な話です。例えるならガラス張りのドアの向こうでこっちを向いて何かを喋ってるのを見るようなもので、よほどの鈍感か大物でなければ気になってしまうのは人情でしょう。
人は理解できないものを恐れる
じゃあいったいどうしたら良いんだ、という話ですが。あくまで一つの考え方として受け取ってもらえるとよいのですが、自分もはてなブックマーカーになってしまうというのも手なんじゃないかな、と。
人は、自分が理解できないものを恐れます。はてなブックマークのコメントを見て、いったい何故こんなひどいコメントが書けるのか理解できない、はてな怖い。ブックマーカー怖い。そうゆう心理というのはわかります。これをあえて自分から相手の懐のほうに飛び込んでいく。もちろん元のブログと何の結びつけもしないで、無名のブックマーカーとして参加してみればいいんです。そうすると、なんだかよく分からなく思えていたはてなブックマークの性質というのが何となく分かってくる。
id:kaienさんの元の記事にもありますが、ブックマークコメントの8割方が3秒と考えないで書かれた断片的なメモでしかないんですよね。それは、自分でコメントをつけてみればそうなるのは当然だと思える。そして、ブックマークする側は、ブックマークしたブログに対して、基本的にリアクションは何も求めていない。リアクションが欲しければコメントなりメールなりで返す。そこまでするほどではないけど記憶を補助するメモとして何か書き記しておこう、その程度のことしか書いていないし、書けないと分かってくる。
そうゆうことが分かってくると、いちいち明らかに誤読をしていたり何が言いたいのかわからないようなコメントに目くじらを立てるのがばかばかしくなってくる。自分だってたいしたコメントなんて書けやしないのだ。見も知らぬ相手にだけそれを押しつけたってどうにもなりはしないと思えてくる。むしろその中で一言でこちらの意図を掴んでくれているようなキラリと光るコメントがあると無性に嬉しくなる。その人のブログや他のブックマークまで覗きにいって新しい世界を発見出来たりするとさらに嬉しい。そんなコメントはそんなザラにあるものじゃないけど、だからこそ価値があるとも言えるわけで。
なんだか悪性のウイルスみたいな話でもありますが、免疫をつけるには毒性の弱いワクチンを接種するのが一番手っ取り早いとも言えますし、はてブを煩わしく思っている人は、一考の価値はあるかと。そのままミイラ取りがミイラになるような話もあるかもしれませんが…。
相手に期待しないこと
基本的に、はてなブックマークというのは無害なもんです。ブックマーカーのほとんどは、3日も立てばその記事をブックマークしたことなんて忘れて行ってしまう。だから無定見なコメントがいつまでもそのまま固定されてしまうという問題も、確かにあるのですが、あなたがひどいと思ったコメントはたいていのものは他の人から見てもひどいと思われている…これもまたはてなスターで賛同の意が示されていたりするとまたプレッシャーになったりもするのですが…。確かに、簡単ではないです。正直、うーんと思わないこともない。普段正論で通している人が自分の記事にだけキツイことを書いていたら、それは普通に凹むこともあるけど、それはブックマークコメントとは関係なくあり得ることだし、良いブログにしていこうと思うのならば、こやしにするしかない。
ともかく、相手に態度を改めろといっても、それを実現するためのコストというのはバカバカしいくらい大きい。それだったらそのエネルギーを自分に振り向けた方がずっとマシです。無定見な人には憐れみをもって、意見を異にする人には対抗心をもって。なんでもポジティブに捉えればいいというのも疲れる話ですが、根っこがネガティブでも受け止める方法は、あるとは思います。
一番損をするのは、根の優しい人、なんですけどね。世の中、自分みたいにガサツで鈍感な人間ばかりではないので。その意味ではやはりはてなブックマークの仕組みというのは、あまり優しくない部分はあるとは思います。思うところはあるのでまた何か書くかもしれません。