ニコニコ動画世界遺産を考える

 昨日のエントリのid:ak9さんのブックマークブックマークコメントにある「世界遺産動画」というフレーズがなかなか良いなと思ったのでちょっとふくらませて見ようかな、と。

ユーザーによる人力推薦

 基本的には世界の新着動画と同じ仕組みで、新着ではなく過去の動画をピックアップしよう、というアイデアですよね。問題はどうやってピックアップするか、ですが、これはユーザーからの推薦って形で良いかと。人力ですね。

 とはいえ、ただ推薦するだけだとジャンルの片寄りは避けられませんから、募集をする時にテーマを設ける。例えば「笑える動画」「泣ける動画」「ビックリ動画」「癒され動画」等々。テーマを設けることで推薦する側にも見る側にも基準を持ってもらおうという算段ですね。

 リクエスト生放送というのはユーザー生放送で今も盛んに行われていますし、食い付く層が一定以上いることは確実です。

パーソナリティーは必要

 とはいえこれだけではジャンルの片寄りは避けられないし、何より味気ない。そこで、中の人を立てる。ラジオのパーソナリティーとリスナーの関係を模するわけですね。

 パーソナリティーと言っても特別なことを求めているわけじゃなくて、あからさまにテーマから外れている釣り動画の除外だけしてくれればあとは機械的な処理に任せちゃっていいと思うんですよね。ジャンルの片寄りも、カテゴリタグで補正をかけたりすれば良いだけですしね。重要なのは最後に生身の人間がチェックしてフィルターしてることを可視化すること。これだけで推薦する側の行動は劇的に変わってくる。

 考えてみれば現状の世界の新着動画やニコ生クルーズもトラブルに備えて監視は入ってるわけです。同じ人員を割くならいっそキャラを立ててユーザーからのリアクションを得たほうがずっと面白い。せっかくドワンゴは面白い社員が多いと評判なんですし、それを活用しないのももったいない話で。それこそコラム担当のぐらさんとかを立てたって良いじゃないんですかね。

 推薦方法はニコ生上で直接ではなく、専用のフォームなりを用意するほうが好ましいでしょうね。新着と違って即時性にこだわる必要もないですし。なんなら推薦者に推薦文を書いてもらって一緒に流したりしても面白いかも、ですね。場合によっては「投稿から1ヶ月以上経過」「再生1万以下」みたいな縛りはあったほうが良いかもしれません。

良質な動画アーカイブを作る

 それで、ですね。推薦者によるピックアップ、運営による除外、最後にニコ生アンケートによる審判という三重のフィルターをくぐり抜けた動画というのはかなりのクオリティが保証されるわけです。

 今も世界の新着動画完走組というタグがありますが、だいたいどれもツカミの強い、特定の文脈に頼らない動画が並んでますよね。とはいえエロネタが強いとか、どうしても傾向は出てしまいますが、テーマの設定はそれを解消する意味合いもありますね。

 これを最初に掲げたテーマごとにアーカイブする。これだけでジャンルの垣根を越えた良質なコレクションが自動的に出来上がっていくと思うのですが、どうでしょう?

 見積りの甘い部分もあるでしょうがとりあえず試案ということで。