3年後の初音ミク

 今日はVocaloid初音ミク発売3周年。発売以来何万人もの人がそのパッケージを手に取り、何十万曲という楽曲が発表され、数多くの関連商品、キャラクター商品、楽曲の収録されたCDやDVDの数々、その勢いは3年間衰えることなく、今もニコニコ動画には毎日何十曲という新曲が発表されている。思えば遠くまで来たものだとしみじみと思います。

 ほんの3年前。初音ミク登場の衝撃にやられ、その素晴らしさを吹聴して回った日々。それに対する反発の声と丁々発止のやり取りをしていたのも今となっては良い思い出です。

 2年前、1周年のころは、Livetuneが初のメジャーレーベルCDを発売し、その後のVocaloidCDの先駆けとなったのが印象深いですね。1年前の今頃は、SEGAPSPソフト「Project Diva」と、ライブイベント「ミクフェス09(夏)」、2枚のベスト盤CD等、円熟期を感じたものでした。

 そして今。特別これといった印象深いイベントがあるわけでもなく、ミクとVocaloidはもっと広く遠くまで広がったな、という感慨を持っています。CDやゲームといった旧来からあるメディアだけでなく、今やiTsで販売されている楽曲は1000曲を越え、カラオケJOY SOUNDでは人気曲の上位をVocaloidオリジナル曲を独占
。またキャラクターとしての初音ミクも、もはや一過性のブームを越えた浸透した感がありますね。特に若い世代においては、初音ミクVocaloid楽曲制作者の存在は、音楽の需要の仕方そのものを変えてしまったんじゃないんでしょうか。少し前に話題になったこの英文記事もあながち大げさでもないんじゃないかな、なんて思ったりもします。

初音ミクみく 初音ミクが「革命」だとほめちぎっている英文記事があるらしい件

3年後の初音ミク

 破竹の勢いでこの3年間を駆け抜けてきた初音ミク。ではここから先、例えば今から3年後にはいったいどうなっているんだろう、なんてことを徒然と考えてみます。徐々にブームが終息し、Vocaloidはマニアのための楽器という位置付けに戻り、初音ミクもまた過去に人気のあったキャラクターのひとりとして数えられる程度になっているかもしれません。あるいは新しい音楽需要のシンボルとして、今以上に多くの人に知られ、愛されるキャラクターへと更なる成長を遂げる可能性もありえないことではない。

 あえて無責任に予想してしまえば、おそらく初音ミクはこれから先の3年で更にメジャーになり、より多くの人に届く存在へとなっていると、私は考えています。その理由のひとつは、初音ミクVocaloidが若い世代を中心に好まれているという点ですね。今の10代にとってVocaloid曲はあって当たり前の存在になっている。そういった世代が大人になり層を重ねていくなかで、Vocaloidが今よりも寂れていくという未来は、ちょっと想像しがたいですね。

 もちろん、ひょっとしたら、初音ミクに変わるニュースターが誕生するかもしれない。それでもおそらくは、初音ミクというキャラクターもまた3年後も変わらずその輝きを失わずにいるのではないかな、と言ってしまいましょう。それは、初音ミクという存在が、キャラクターであると同時にソフトウェアだから。初音ミクはまだこれからも成長することが出来るんですね。今年4月に発売されたアペンドディスクによって歌声は表現力を増したように、「初音ミクの歌声で出来ること」はこれからますます増えていくんじゃないかな、と。個人的にはおしゃべりに適したライブラリなんて出てくれると嬉しいかも。あと現在YAMAHAが開発中とされるVocaloid3に「初音ミク」を移植しない手もないと思いますね。

 これから3年、果たして私がブログを続けているかどうかのほうが怪しいかもしれませんがw。初音ミク誕生日ということで思うままに書き綴ってみました。さてどうなりますかね。