ばんえい十勝競馬で「アイドルマスター記念」開催
北海道のばんえい十勝競馬で秋のGIオークスを「アイドルマスター記念」として開催することになったそうで。
これはバンダイナムコの公式企画「リアル765プロ企画」の一環ですね。今までファンが勝手に地方競馬の冠レースを開催するということはありましたが、公式のイベントとして声優さんにもお仕事を発注してというのはもちろん初めての出来事ですね。何がどうしてこうなったとお思いの方も多いと思いますのでここまでに至った経緯をざっと振り返って見たいと思います。
β時代の英雄「とかちつくちて」
そもそもアイドルマスターと十勝の縁はひとつの動画にさかのぼります。ニコニコ動画最初期に投稿されβ時代の英雄のひとつに数えられる「アイドルマスターとかちつくちて」。
下田麻美さんが演じる双海亜美が歌う「エージェント夜を往く」の歌詞の一部「とかしつくして」が「とかちつくちて」に聞こえることから「とかち」の愛称で広く知られるようになったというきっかけで、元々公式の設定とはまったく何の関係もないんですね。その縁で多数の十勝関連動画が作られたり、2010年には十勝市でアイドルマスターオンリーの同人誌即売会が開かれるなどといったこともありましたが、これまではあくまでユーザーの自主的な盛り上がりにすぎませんでした。
地方競馬の冠レース
また地方競馬に個人が協賛金を出して冠レースを開催出来るという制度を利用してキャラクターの誕生日に協賛レースを開催するという遊びを流行らせたのもアイドルマスターなんですね。ニュースサイト等に取り上げられ一躍脚光を浴びたのがこのレース。
一口数千円〜数万円程度でレース名を冠することが出来るということでこのあともアイマス関連のみならず静かなブームになっていたんですね。ちなみに、上述の十勝市でのイベントの際もばんえい十勝で冠レースが開催されています。
リアル765プロ企画
リアル765プロ企画というのは、ゲーム「アイドルマスター2」の発売と連動する形で始まった、アイマスキャラクターがリアルのお仕事を引き受けますという企画。有名な所ではローソン名誉店長秋月律子とかですね。基本的には声優さんがキャラクター名義でお仕事をするという形の物が多いのですが、中にはユーザー作成キャラクターであるところの「ののワさん」まで仕事に駆り出されていたりと、ユーザーの悪乗りを引き受ける下地作りは整っていたとは言えます。
ユーザーが作った文脈に公式が乗っかって行くことに訝しる声もあるかとは思うのですが、個人的には「いいぞ、もっとやれ」と思いますね。次はどんな企画が実現するか予想してみるのも面白いんじゃないんでしょうか。
