もうニコ厨でよいんじゃないだろうか

「オタク」であることのプライド - 未来私考

 うまく書けないのが分かっていてもなんとかひねり出すとやっぱりいろいろと思索が進んで良いですね。いただいた反応を読みながら、実のところ自分は自分自身を別段オタクとしてアイデンティファイしたいわけではないのだなあということを改めて確認したり。

 オタクの分類として

  • 何の規範もない時代に現代のオタクの基礎を作ったオタク第一世代
  • 先人の規範に則ってオタクの領域で作品論や作家論を展開していたオタク第二世代
  • 作品の意味性よりも条件反射的な快楽の追求を重視するオタク第三世代

といったものがあって、この分類で言えば私は第二世代に当たります。単純に生年で分ける考えもありますが、ここでは便宜的に消費行動の違いで分類しています。それでこの第二世代というのは第三世代的な消費行動の人々をライトオタク、ヌルオタといった分類をして切り離す傾向にあった、と。


 それが近年になって、どうも第3世代とも違う文化横断的なよく分からない消費行動をする一群が現れてきたようだ、というのが最近言われている。それが超ライトオタクであるとか、オタク第4世代とか呼ばれている人たち、と私は理解しています。

 ここまで来て、どうもオタクという語は指し示す範囲が広すぎてとても使い勝手が悪いものになってきているというのが実感なんですよね。マンガ・アニメ・ゲームの領域を趣味にする人たちが全員オタクとしてくくられる。じゃあそれ以外のマニアックな趣味はオタクではないのか?というと含む場合もある。消費行動で切り分けようとしても、それもまたてんでバラバラだったりする。とても曖昧なんですよね。

 やはり新しい言葉、新しいアイデンティファイが必要なんじゃないかと。それで、オタク第4世代=超ライトオタクを指し示す言葉として、ニコ厨と言い切ってもいいんじゃないかという気がしてきています。

 ニコ厨にはオタク第1世代も第2世代も第3世代も非オタクもいて、にも関わらずジャンル横断的、世代横断的に一種の共同幻想をもって繋がっている。ニコ厨じゃなくても第4世代的価値観を持っている人もいるのかもしれないので果たして本当にこの断定が正しいのかはよくわからない。けれども実感としてはほとんどこの言い切りで通用してしまうんじゃないかとも思うんですよね。俺はニコニコ動画まったく見ないけど文化横断的にやってるよ!という人がいたら是非意見いただきたいとも思いますが。

 マンガ・ゲーム好きのオタク第2世代のニコ厨。もし自分をアイデンティファイするならこんな感じになるような気がします。だから何ってわけでもないんですけどね。