アニメの読み方

「セイラ出撃」を読む

いつの間にか中央アジアを征西しているホワイトベース。どうも設定上は「再会、母よ」の前後で太平洋を渡っているようなんですが、そのあたりの説明がないのでわりといつも混乱します。伝令の合言葉がサボテン(アメリカ大陸原産)だったりするのも混乱に拍…

「ククルス・ドアンの島」を読むのを放棄する

さてさて、ドアンの島がやってきましたよ。なんというか、こう、今まで何度となく繰り返して見てきたので完全に慣れてしまってこれはこれで味があるよねなんて話をしがちですが、改めて本気で読解しようとすると、ちょっと擁護できないくらいひどいエピソー…

「再会、母よ」を読む

アバンタイトルをちょこちょこといじってきてますねー。ジオンを敵役として分かりやすく説明しようとしているのが、スポンサーからの圧力があったんだろうなあという大人の事情を匂わせます。もっとも、おもねるのはアバンだけで、本編はガチで大人のドラマ…

「時間よ、とまれ」を読む

膠着した前線のジオン兵の日常が描かれる「時間よ、とまれ」。劇場版に含まれなかったため単発エピソードの傑作として認知されていますが、構成的には前回の「再会、母よ」と対になっているんですよね。ジオン兵の「上手くいきゃあ本国に帰れるぞ。こんな虫…

「ジオンの脅威」を読む

ハモンさんが美しい…以上。で終わってもいいのですが、もうちょっと書きましょう。今回、前回とアバンタイトルを差し替えてきましたね。敵役であるジオン側の設定を強く打ち出しています。その上で、アバン明けの映像でいきなりデギンの父親としての側面を描…

「イセリナ、恋のあと」を読む

第11話「イセリナ、恋のあと」。このエピソードは劇場版ではバッサリとカットされてしまっていて、他の単発エピソードと比べてもあまり目立たなかったりするのですが、改めて見返すととても濃い。やはり圧巻はイセリナの変化でしょう。 登場シーンで表情を…

「ガルマ、散る」を読む

第10話「ガルマ散る」。冒頭、汗と埃にまみれた戦場から一転、華やかな社交パーティーのシーンから始まります。ここで登場するのがガルマの恋人、イセリナ・エッシェンバッハなのですが、この女性のことって以前はなんだかよく分からなかったんですよね。…

「翔べ!ガンダム」を読む

前回で追撃部隊を殲滅したため悠々と空を飛ぶホワイトベースから始まる第9話「翔べ!ガンダム」です。 戦いの連続の緊張感が解かれ、一気に疲れが噴出するアムロ。いい加減休ませてくれよという気持ちはよく分かります。そんなアムロも子供たちからトマトを…

「戦場は荒野」を読む

傑作エピソードとして名高い「戦場は荒野」です。やはり唸ってしまうくらい面白い。まず避難民を降ろすために休戦協定を結ぶというシチュエーションが素晴らしい。相手が話の通じない怪物ではなく、同じルールの元で戦争をしている人間であることを改めて感…

「コアファイター脱出せよ」を読む

ちょっと遅れ気味なので駆け足でいきましょう。第7話「コアファイター脱出せよ」。連邦軍本部に連絡を取るため、コアファイターを弾道軌道に乗せて射出するというお話しなのですが、脚本の意図とスポンサーからのノルマがコンフリクトしてちょっとちぐはぐに…

「ガルマ出撃す」を読む

さて、第6話「ガルマ出撃す」です。ここでも腹黒さを隠そうともしないシャア少佐にしびれまくりですね。苦戦するガルマ部隊を見ながら「戦死するもよし、危ないところを助けて恩を売るもよし」とぬけぬけと考えているシャアと、そのシャアに対してまったく疑…

「大気圏突入」を読む

さて本日の毎日ガンダムは第5話「大気圏突入」。テレビシリーズ屈指の作画残念回なのですが、このエピソードものすごく好きなんですよねー。まず大気圏突入中の戦闘というシチュエーション自体が素晴らしい。分刻みで進行するスケジュールが嫌が応にも緊迫感…

「ルナツー脱出作戦」を読む

さて、つぶらな瞳のアムロくんが何とも言えない味わいを醸し出している第4話「ルナツー脱出作戦」について語っていきましょう。 まず冒頭がいい。遠くに月、手前に地球を挟んで現在地を見せることで、ルナツーの軌道上での位置を1カットで説明して見せてい…

「敵の補給艦を叩け!」を読む

手早く第3話の話もしちゃいましょう。シャアとの本格的な戦闘が行われる第3話「敵の補給艦を叩け」。戦闘シーンも抜群に面白いのですが、前半の戦闘に至るまでの意思決定手順にも注目したいところですね。 まずは、ドズルに補給を渋られるシャア側から。ド…

「ガンダム破壊命令」を読む

昨日は更新できなかったけどちゃんと見ました。まあ見逃してもDVDあるし、HDDレコにも常時スタンバってるんですけどねw。それでもやっぱりこうやってイベント事がないとなかなか見返す機会がないですから、やっぱり楽しいですね。ということで軽く内容に触…

「ガンダム大地に立つ」の再発見

ということで、機動戦士ガンダム第1話「ガンダム大地に立つ」を久しぶりに鑑賞しましたが、やはり素晴らしいものは何度見ても素晴らしい。その演出、物語性、テーマ性の素晴らしさは既に何度も何度も語られているところですので改めて語るまでもないのです…

漫符によって伝わる言葉にならない感情

「東のエデン」に感じる違和感 - アニメ、漫画作品と映画作品の差異 - ご機嫌よう。さようなら。 東のエデンのような写実的な作り込みの作品で積極的に漫符(感情を表現する漫画的記号表現)を積極的に多用するというのは珍しいですよね。シリアスな展開の続…

一方通行の言葉たち 東のエデン第5話

東のエデン第5話「今そんなこと考えてる場合じゃないのに」を視聴しました。このサブタイトルなかなか面白いですよね。これが誰にとっての今で、そんなこととは何なのかってのが実は作中で明確には示されてないんですよね。強いて言うならば、登場人物それぞ…

バトルロワイヤルとしての東のエデン

“私は至極個人的な信念に基づきこの国を救うための救世主を12人、独善的に選抜することに決めた。そしてその12人をセレソンと名付け、更にそのうちの一人をサポーターに任命した。君は今日からセレソンだ。おめでとう。” というわけで、第4話です。いよ…

東のエデン 視点をめぐる演出

ます…ぞえ… ということで、新型豚インフルエンザの報道の影響で後半10分ほどを録画し損なってしまいました…。かなり凹んだんですが、気を取り直して今週も読んでいきましょう。 今回の舞台となった豊洲のシネコンはおそらくはここですね。 ユナイテッド・シ…

東のエデン スクリーンの向こう側の記憶

さて、1週遅れで視聴中の東のエデン第2話を鑑賞しました。ジュイスの「持てるものの義務を果たしてください」という台詞を聞いて「モテるものの義務?」と思ったのは自分だけではないと思いたい(笑)。 そんな滝沢くんがモテるものの義務を果たした豊洲の水…

東のエデン 世界とワタシを繋げる物語

ここが…世界の中心なの…? ヒロイン森美咲のこの台詞から始まる東のエデン第1話をようやく視聴しました。噂に違わぬ密度とクオリティに期待が高まりますね。ところで、ヒロインの名前ですが、森美・咲なんですね。本編を見るまでずっと森・美咲だと勘違いし…

時をかける少女 千昭の視点の物語 予告編

アニメ時をかける少女が今年もテレビでやるみたいですね。 http://www.kadokawa.co.jp/blog/tokikake/2008/06/post_267.php 時をかける少女については去年漫研で非常に楽しい議論をする機会がありまして、それは、主人公真琴と対をなすキーパーソンである千…